被災地からのレポート35(2014年2月)

 
34に続き現地の様子と活動内容をレポートします。

@街の様子&復興は?
2月後半は穏やかな日々が続き、福寿草開花の便りもありましたが、月末になって大雪が沿岸部を襲い、北部では被害も出ました。山が削られ、その土であちこちに土盛りの丘ができてきました。急ピッチという感じがするのは陸前高田市ですが、大槌はゆっくりしたペースのようです。


復活が進む三陸鉄道南リアス線唐丹駅付近)

@避難民は?
花壇や畑に手を付けるにはまだ早く、手持無沙汰のようです。海では早取りワカメの収穫が活発で漁民たちは忙しそうです。また毛ガニが豊漁で小さな魚屋さんにはたくさん店頭に並んでいます。花巻に避難している方々は、それぞれの出身地域で集まり、例えば「山田同郷人会」などと銘打って温泉で入浴食事会などをしています。しかし、前号でも触れましたが、そうやって外に出てこられる人たち以外の、閉じこもりがちの人たちが心配です。


陸前高田旧市街地にて

@支援体制は?
陸前高田市広田の「長洞元気村」という小さな集落では全国から会員を募り、村おこしを開始しました。会員になると情報誌のほか年3回地元の特産品が送られてきます。また震災語り部グリーンツーリズムもやっています。こういう自立の動きを応援したいものです。私たちは筑紫女学園大学の協力を得て、釜石市唐丹町の荒川という小さな集落で「屋台パーティ」をやりました。これは仮設住宅の人たちと、そうでない人たちとの輪の再築を望んで実施したもので、3月には大石という小さな漁村で実施します。

@今後の課題は?
これまでの表立っての支援から、自立や生活再建に向かおうとする人たちへの縁の下の力持ち、つまり裏方さんへの転換が必要です。「お手伝いしますよ」というスタンスです。更に大きな惨事の後では、3年を経たあたりからPTSD(心的外傷後ストレス障害)や、うつ病が深刻な事態に移行するというデータがあるので専門家へのつなぎ役としての備えを図るべきです。


遺構として残される大槌町役場前


@個人的にできることは?
関心を失わないこと。物見有山でもかまわないので現地に出かけて地元の旬を購入しましょう。まだ支援グッズがたくさん作られています。福岡や京都、神奈川などでバザーを開き支援グッズの販売をしてくれた人たちがいます。あなたの街でもいかがですか?


釜石市唐丹町荒川集落にて屋台パーティの様子


活動経過 
4日 打ち合せ&マンガ配布(二股支援交流センター・小原木・長洞・小友保育園など)
5日 打ち合せ&マンガ配布(甫嶺・崎浜・三平食堂・杉下・鳥沢・復興屋台村・大船渡振興センター)
12日 県復興計画説明会(市役所)
13日 ゆいっこ会議(事務所)
14日 物資配布&下見(遠野まごころネット・荒川・おさなご幼稚園)
18日 夢市にてお汁粉&陸前高田支援連絡調整会議(大船渡夢商店街・)
19日 秘湯ツアー(乳頭温泉
21日〜26日 筑紫女学園大学支援ツアー(荒川屋台パーティ・森の前花壇・やる気タウン・ひまわり畑・山田同郷仁会・二枚橋福寿会・結海など)
23日 日本有機農業研究会総会にてパネラー(鶯宿温泉
28日 夢市にてお汁粉(大船渡夢商店街)