被災地からのレポート83(2018年3月・岩泉も)

83に続き現地の様子と活動内容をレポートします。

@街の様子&復興は?
*沿岸被災地=陸前高田では中心部の区画整理が進み、整理済みの場所は住民に引き渡されるのですが、なんと6割がまだ決まっていないそうです。大赤字の運営が決定的なのに復興費用を使えるので作った体育館とかもあり、外から目線では復興が終わったら夕張市のように赤字補てんに奔走しなければならなくなるのではと心配になります。
*岩泉=久しぶりに岩泉にも2回行って来ました。1回目は食器類、2回目は静岡から家具類と夏ミカンが大量に手に入ったので届けに行きました。被災した住居の撤去費用が県から出ることになったそうですが、解体業者は自分たちで探さなければならないとのこと、私が通っている安家地区は岩泉の中でも山奥なので業者を探すのは至難の業です。


解体を待つ安家川流域の家

@避難民は?
*沿岸被災地=震災から7年を経過した被災地を、太宰府市筑紫女学園大学と共にまわってきました。大船渡〜陸前高田〜南三陸〜大川小学校〜閖上〜浪江。「まだ7年」と「もう7年」が交錯していました。心に刺さったくさびは同化したり、腐ったり、そのままだったりでした。
*岩泉=長い冬をやっと越えて次は自宅の再建ですが、上記のように解体業者を見つけられないというジレンマに襲われています。やはり行政が介入しないと1人暮らしのお年寄りでは無理でしょう。


筑紫女学園大学と奇跡の一本松。

@支援体制は?
*沿岸被災地=大船渡夢商店街で取材すると「前の場所のほうが良かった」とか「表側の商店街にはボランティアさんが来ているけど、後ろ側には来てくれない」という話がありました。何度かお伝えしている「たかたゆめキッチン」は2回目をやりました。今回は中学生がターゲットだったのですが、努力むなしく中学生の参加は0でした。(総勢は45名)今後は、もっと人を集める方法を研究します。
*岩泉=家の解体に伴い家財道具の片付けという仕事がありますが、町の社協のボランティア担当窓口がなくなりました。つまり住民が探さなければなりません。という訳で安家地区の顔役から支援の要請が来ました。内容は家の中の片付けと薪材の仕分けです。4〜6月の第3土日に行くことにしました。宿泊は安家地区の仮設住宅の集会所です。


安家の福寿草


@今後の課題は?
*沿岸被災地=また1つ大きな支援をしていた団体が撤退しました。復興支援員も仮設住宅支援員も人数を減らされていますが、地域と連携しながらやれることや、やらなければならないことを見つけて実践していくことです。子ども食堂と抱き合わせでのフリーマーケットも検討中です。
*岩泉=遠野まごころネットを辞めて岩泉社協でボランティアのコーディネイトをしていた井上氏は3月で退職し、自力で小川(こがわ)という地区の支援を始めます。ここのサポートもこれから行います。

@個人的にできることは?
*沿岸被災地&岩泉=現地から畑や花壇などに関する支援要請が来始めました。畑起こしなどを予定しています。連絡を待っています。陸前高田の支援なら<P@CT>という現地の団体が窓口になってくれます。

活動経過 
 1日 子ども支援会議(レインボーハウス)
 7日 畑支援&子ども食堂会議(みちくさハウス・レインボーハウス)
 8日 物資配達&打ち合せ(安家仮設・道の駅&小川)
10日 筑紫女学園大学と支援(大船渡夢商店街・やる気タウン)
11日 視察&祈祷(大川小学校・閖上ほか)
12日 視察&祈祷(浪江町内・請戸港)
15日 子ども支援会議&食飲会議(レインボーハウス&わいわい)
16日 視察(今泉復興公営住宅・みちくさハウス・モビリア)子ども食堂(レインボーハウス)
26日 物資配達&打ち合せ(安家仮設住宅
30日 畑作業ほか(モビリア・みちくさハウス・下和野復興公営住宅・ワーカーズコープほか)