被災地からのレポート34(2014年1月)

33に続き現地の様子と活動内容をレポートします。

@街の様子&復興は?
災害復興住宅の建設が急がれていますが、完成したのは大槌町(予定980戸)で計画の13%、釜石(予定1414戸)と大船渡(予定790戸)が7%、陸前高田(予定1000戸)は0%です。東京オリンピックの需要などから資材の値段が高騰し、それが工事の遅れに拍車をかけています。


元旦に東和ボランティアの家にて鳴門教育大学学生と。

@避難民は?
陸前高田で支援連絡調整会議というのが毎月開催されていて出席していますが、仮設住宅などをまわっている支援員の方々の話を聞いても、うつ病と思われる人、その兆候が見え始めた人が多くいるとのことでした。花巻避難者から取ったアンケートでもその兆候が見られたり、会って様子を見ても落ち込んでいる方がいます。データを見ても阪神淡路や中越の時も3年を過ぎたあたりから症状が現れる傾向があったそうです。これから心のケアが重要なテーマとなりそうです。


大槌町で避難民がたくさん亡くなった施設の解体。

@支援体制は?
NICCOという大きなNPOが被災地支援から3月いっぱいで撤退することになりました。2年前には現地の会議に出席すると20団体をゆうに超える顔触れがいたのですが、今は多くても5団体程度です。3年を経過し、年度が替わると更に支援の輪はすぼむことになるでしょう。そんな中、私が呼び掛けて支援員とNPOとで懇親会をやることにしました。たぶん初めての取り組みです。いわてゆいっこ花巻では冬の期間に被災者を対象にした秘湯ツアーをしています。


秘湯ツアーで行った山形県赤倉温泉にて。

@今後の課題は?
上記にもあるように孤独死を出さないよう心の支援が必要です。ボランティアは専門員ではないので、社会福祉協議会や保健所、精神科医、心理学者などと連携ができるよう足場を築いておく必要があります。仮設住宅から出て行く人たちが多くなると残された人は孤独感にさいなまれます。支援員との協力が不可欠です。


大船渡夢商店街の夢市で甘酒をふるまう。

@個人的にできることは?
最近、ボランティアさんが増える傾向にあります。内陸のサークルや趣味の会などで地道に宣伝活動をした成果のようです。2月と3月には福岡と徳島から大学生たちもたくさん来てくれます。お菓子と漬物でも持ってお茶っこを飲みにいきましょう。ワカメや毛ガニが旬です。買い物にも行きましょう。

活動経過 
 1日 東和ボランティアの家宿直
 9日 ゆいっこスタッフ新年会
14日 入居祝い・マンガ配り他(大石・甲子第7・小槌第20&21仮設・子どもセンター・小槌第7ほか)
16日 ゆいっこ会議(事務所)
17日 いもの子汁仕込み(事務所)
18日 夢市(大船渡夢商店街)
21日 陸前高田支援連絡調整会議(矢作コミセン)
22日 秘湯ツアー(山形赤倉温泉
27日 甘酒仕込み
28日 夢市(大船渡夢商店街)
29日 シニア大学で講演(花巻まなび学園)
30日 ゆいっこ会議(事務所)