被災地からのレポート31(2013年10月)

30に続き現地の様子と活動内容をレポートします。

@街の様子&復興は?
 少しずつですが形が見え始め、色々なところで思惑がささやかれています。大槌では3つの小学校が合併し高校のそばに移転しますが、岩手では初めての小中一貫校となります。初めてのことだし、とんでもない災害の後なので先生たちが大変そうです。なかなか土地買収も進んでいませんが、町内会が地権者の説得に乗り出して成功した事例も出てきました。

大槌小学校移転先周辺計画図

@避難民は?
 畑仕事や花壇の整備も終わりとなりました。やっと来年用の球根植えでしのいでいるような状態です。それも終わればいよいよ閉じこもりの季節となります。そろそろガマンも限界で、先日、大槌小学校の校長先生の話を聞く機会を得ましたが、3〜4年生がかなり不安定になっているそうです。震災の時に年長さんとか1年生だった子どもたちです。仮設住宅では静かにしなくてはならなく遊ぶ所もないのでその反動ではないかと言っていました。また親からの苦情もハンパではないとのことです。親もかなりキレやすくなっているようです。大槌小の場合、仮設住宅から通っている子どもは70%もいるそうです。

@支援体制は?
 11月の3連休を過ぎると、ボランティアさんはほとんど来なくなります。地元の岩手県内が頼りですが、むしろ普段から地元が少ないくらいです。あと数カ月で3年を迎えますが、阪神淡路大震災の時も3年目くらいからひどく落ち込む人たちが増えたそうです。残存しているいろいろな団体が結託して対処すべきでしょう。陸前高田ではボラ団体の結託がいい結果を生んでいます。各団体が情報と得意技を持ちより、手薄な仮設住宅などに優先的に入って行くことになりました。



大槌小学校学習発表会ポスター

@今後の課題は?
 冬場の閉じこもりに警戒です。お茶っこカーや足湯などが喜ばれるので手薄な所に通いたいものです。また例年、温泉ツアーが有効のようです。前例では、お金は被災者に出してもらって企画を私たちがやるというのでもOKでした。日帰りツアーでも1泊でも、日帰り昼食プランや湯治プランなど、あちこちの温泉でいろいろなパターンを用意しているので利用したいものです。

@個人的にできることは?
 色々な方法で自立しようとしている商店主や商店街、組合などがあります。そしてまだまだ頑張っているボランティアグループも存在します。聞き耳を立て、風を感じ取って行動してみて下さい。きっとささやかなことでもあなたに出来ることが絶対にあります。


花巻シニア大学慰問団

活動経過
 1日 畑作業手伝い、花壇整備、本配達(二日市・森の前・金さん)
 3日 交渉(富士大学・市役所)
 7日 夢市準備(東和ボランティアの家)
 8日 夢市(大船渡商店街)
10日 結いっこ会議(事務所)
11日 大槌小学校訪問
12日 花巻ボラ連主催・命のセミナーにて講演(福祉センター)
15日 陸前高田ボランティア連絡調整会議(米崎コミセン)
18日 夢市(大船渡夢商店街)
22日 花巻シニア大学現地研修引率(甫嶺ほか)
23日 花巻避難者対象歩こう会(安比ブナ林)
25日 横浜堤真女子中研修会(渡り温泉)
28日 夢市(大船渡商店街)
30日 支援物資大整理(自宅)