被災地からのレポート30(2013年9月)

29に続き現地の様子と活動内容をレポートします。

@街の様子&復興は?
 毎月8が付く日に大船渡市の復興商店街で行なわれている「夢市」の参加者が減っています。出店する人もお客さんもです。先月に開かれた陸前高田でのボランティア会議でも、支援グッズが売れなくなったとか、物産店の売り上げが落ちてきた、という話が聞かれました。かなり国民の関心が薄くなって来たと感じます。


気仙沼大島にて

@避難民は?
 仮設住宅の暮らしと、あまり目に見えない復興の姿に焦りを通り越してあきらめムードになっています。福岡から筑紫女学院大学が来てくれて、そのボランティアのコーディネートをしたのですが、仮設住宅のばあちゃん&じいちゃんに温泉足湯をしてもらい、ついでに肩ももんでもらいました。彼女たち全員が「岩みたい」と言いました。それほどまでに肩が全員凝りまくっていたのです。釜石の大石という小さな漁村で<実験>をしました。そこは約30軒の集落のうち3分の1が津波で壊れ、6軒の仮設住宅ができました。毎月1回ほど通っていたのですが、そこで仮設住宅の住民だけではなく、集落も交えた交流会をやりました。これから仮設から出て集落に戻って行った場合、NPOは集落の再生にその活動を移行する必要があると考えたからです。大学生にも手伝ってもらい大成功でした。


大石集落交流会

@支援体制は?
 夏休み中は、減ってはいるものの、大学生のボランティアが各地で目に着きました。遠野のNPOの知り合いにたまたま被災地で会い、彼は大学生たちのコーディネートをしていたのですが、大人数でのボランティア活動が空回りしていると嘆いていました。ガレキの撤去や排水路の泥出しなどの作業はもうほとんどなく、草刈り作業が多くなっているのですが、慣れていないので上っ面を切るだけなのでまたすぐ生えて来てしまう。ノルマだけの作業をしてもらうのがつらい、とのことでした。


長部地区復興集合住宅

@今後の課題は?
 冬を控えてどんな活動ができるかを、みんなで協議し、避難民の方々のニーズも聞いて、役割分担をしつつ具体的なものにする必要があります。冬は仮設住宅などから出なくなるので、ミニコンサートやサロン、お茶っこカーなどが喜ばれます。地域の支援員連絡会議などと情報交換をして長期計画を立てたいものです。引越しの手伝いも考えなくては・・・。


高田松原道の駅内部(保存)

@個人的にできることは?
 色々な方法で自立しようとしている商店主や商店街、組合などがあります。そしてまだまだ頑張っているボランティアグループも存在します。聞き耳を立て、風を感じ取って行動してみて下さい。きっとささやかなことでもあなたに出来ることが絶対にあります。

活動経過 
28〜2日 筑紫女学院大学のボランティアコーディネイト(森の前・甫嶺・仲崎浜など)
 3日 たい肥調達(岩手コンポスト
 4日 秋野菜配布など(二日市・和野・西風道・小友保育園)
 8日 夢市(大船渡商店街)
 8&9日 気仙沼大島視察
10日 畑&花壇作業(森の前・小友保育園)
11日 結いっこ会議
12〜16日 筑紫女学院大学ボランティアコーディネイト(森の前・荒川・大石など)
18日 夢市(大船渡夢商店街)
23日 お茶っこカー(大槌第4&第3仮設)
25日 白菜苗配布&小松菜種配布&ニーズ聞き(佐藤種屋・二日市・要崖1&2・上長部・西風道・小友保育園・碁石など)
30日 結いっこ会議