被災地からのレポート9(2011年12月)

8に続き現地の様子と活動内容についてレポートします。

@街の様子は?
国道沿いなどに産直や食堂、床屋などができてきましたが、そのほとんどはプレハブです。漁港などを見ると漁師さんたちが働いていますが、小さな漁港はほとんど手つかずの状態です。壊れなかったスーパーやホームセンターなどはいつも大勢の客が来ていてかなり売り上げを伸ばしているそうです。 
         

作業後に仮設内でだんらん

@街の復興は?
私は主に陸前高田市、大船渡市、釜石市に通っているのですが、陸前高田市は市街地は全滅ですのでまだガレキの片付けに追われています。復興計画も出されましたが、堤防建設が前提になっていたりするので、その堤防の完成が5年後だとすると街づくりには5年以上かかることになります。大船渡市は街の3分の一程度が壊れましたが、漁港の整備も進んでいて立ち直りは早そうですが、ここも堤防の整備がまずありきです。釜石市も海沿いの街は全滅状態ですが、商店街のガレキ撤去が進み、それぞれの思惑の整理が進むことが早期復興の条件だと思われます。ただし、大槌町はほぼ壊滅したので釜石市内に比べ復興は遅れるでしょう。

@避難民は?
六ヶ所村の菊川さんからチューリップの球根を4千個頂き、それを3か所の仮設の周辺に植えてきましたが、いつもなら作業の手伝いに住民たちが出て来てくれるのですが、みんな寒がって手薄でした。いよいよ閉じこもり傾向が強まっているので、部屋内で内職や、日帰り温泉ツアーなどで冬を乗り越えたいものです。


 ナメコの植菌作業     

@支援体制は?
まだ一部ではガレキ撤去のボランティアが募集されていますが、著しく人手不足です。仮設住宅では、ひきこもりにならないよう民生委員や役場の職員、ボランティアが巡回していますが、報道によるとすでに「関連死」は2千人に及ぶそうです。花巻市内に避難して来ている被災者は581人いるそうで、23日には<結っこはなまき>の主催するクリスマス会の手伝いをしてきました。小さな仮設団地や隠れた仮設団地などあまり恵まれていない所に支援に行っていますが、そういった所ではアイロンがほしいと良く言われます。


 @今後の課題は?
当面は上記のように冬場のひきこもり対策です。中期的には春から先1年間の夢の種まき、長期的には仮設脱出へのビジョン。


チューリップ球根植え 
              
 @個人的にできることは?
関心を失わず<聞き耳>を立てていれば道は開かれます。(なんだかおみくじみたいですが)             
広田半島付け根

    クリスマス会

活動経過
3日 エコビジョンフォーラムポスター配布(住田、大船渡など)
6日 果物配布&球根植え(中上、長部など)、会議(まごころネット)
7日 花植え、ジャガイモ配布など(大槌第2、第4など)
10日 エコビジョンフォーラム(遠野市
13日 花植え&物資配布(小槌、上荒川)
14日 ストーブ配布&ニーズ聞きなど(和野、町裏など)
17日 ナメコ菌植え(上荒川、碁石
20日 チューリップ球根植え(長部、二日市、西風道)
23日 クリスマス会(花巻市内)
26日 毛布配布(和野、小原木、竹駒工業団地など)